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ローバーMGF ヘッドガスケット交換 [クルマ]

今は亡き大英帝国のローバーが送り出した、MGブランドを冠したオープンスポーツ「MGF」横置きミッドシップレイアウトDOHCエンジン。そして非常に凝った可変バルブタイミング機構(VVC)を備えている。
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当時あったホンダの軽オープンカーにそっくりなレイアウトだったので「大きいビート」と揶揄されたものです。(車のイメージ自体も良く似ている)実際、日本でも古くからの「MG党」からは冷ややかな視線を浴びていた気がします。それでもけっこう売れた。
 さてこの車、オーナーだった事がある人なら良く知っている事実なのだが、実はあるトラブルを起こすのです…そのトラブルとは?

 ピストンエンジン(内燃機関)は例外なくピストンが上下する部分「シリンダ」と、吸排気のメカが組み込まれた「シリンダヘッド」がボルトで連結されています。当然シリンダとシリンダヘッドの間はオイルと冷却水が循環しているので漏れたり、混ざったりしてはまずい。しかもピストンで圧縮された混合気がこのスキマから抜けてしまうとエンジンとして機能しない。そこでこの問題を解決するべく、シリンダとシリンダヘッドの間に入っているのが「ヘッドガスケット」と呼ばれるパーツです。

 そうなんです!「MGF」はこのヘッドガスケットが致命的なほど弱い。何年か経過すると必ずと言って良いほど「ヘッドガスケットがぬける」と業界で表現するトラブルが発生してしまうのです。
DSCN4300.JPG
 写真が取り外したヘッドガスケットのアップ。メタルガスケットにゴムを溶着してあり、ゴムの弾力性だけでオイルと水とを分離している構造。これではやがてぬけてしまうのは当たり前だとエンジン設計技術者ではない私でも判る。

 国産車ならば、オーバーヒートでエンジンが過熱したりしない限りガスケットがぬけることはまずあり得ないのだが、MGFはごく通常な使い方をしていても数万キロでダメになってしまうみたい。なのでMGFのオーナー達は定期的にヘッドガスケットを交換してもらうのが常識になっているとか…国産車ではあり得ない話。

 そして当社にもこの症状の患者がやって来た! (と言うのは正確ではなくて、うちのオーナーが良く調べもせずに買ってきたからに他ならない)(^_^;)
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 サービスホールを外すとカムカバーがお目見えする。ツインカム16バルブと誇らしげに表示されている。
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 うちの患者はオイルと冷却水が混ざってしまっている状態。ヘッドガスケットを交換するにはシリンダヘッドを下ろさなくてはならない。ミッドシップなので背中にエンジンがある。幌のスクリーンの部分を外すとサービスホールがあるので、エンジン自体を下ろさなくても交換は可能。
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 でも狭くてやりにくそうなのと、この際なのでついでにウオーターポンプやクラッチも交換しようと考えたので、エンジンミッションごと車体から下ろすことにした。ご覧のようにサブフレームごとごっそり下ろしました。

DSCN3959.JPG
 カバーを外してカムシャフトを覗いたところ。インテーク側のカムシャフトが前後2分割になっているのがお判りでしょうか?

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 2分割されている為、さらにエンジン後ろ側にもタイミングベルトがある。ユニークなメカニズム。

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 ようやくシリンダヘッドが外れました。
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 冷却性能は良さそうな造りだが… シリンダブロックの端面よりシリンダライナーの面の方がが少し高くなっている。なるほどガスケットがぬけやすそうだ… 

DSCN4123.JPG
 インテークカムシャフトとVVCユニット。本当は「バラしてはいけない!」と英文マニュアルに書いてあったが後の祭り。人が組んだものなんだから、なんとかなるだろう(^_^;)
DSCN3972.JPG
 ヘッドガスケットは純正品は使用せず社外のメタルガスケットを使う。
DSCN4133.JPG
 この写真の部品はシリンダヘッドをボルトで締め付ける際の「ナット」に相当する部分。エンジンオイルの通り道にもなっている「オイルフィードレール」と言う部品。上側がノーマルで下側が強化品。
DSCN4136.JPG
 ヘッドボルトも新品にする。全部で10本。それにしても長いボルトだ!
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他にタイミングベルト・ウオーターポンプ・クラッチカバー&ディスク・前後ブレーキパッド等も交換

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 組みあがったエンジンをミッションとドッキング。再びサブフレームにセットして車体に載せる。VVCユニットを分解してしまったので正常にエンジンが回るか心配でしたが、特に問題もなくスムーズに回転してくれてホッとしました。
DSCN4293.JPG
 初期型のMGFはサスペンションも変わっていて「ハイドラガスシステム」と呼ぶ窒素ガスのバネと液体による独自のもの。最後に写真の液体をサスペンションに注入し、車高を調整して作業完了。部品の入庫を待ちながら、しかも片手間の作業だったので、1ヶ月程時間がかかってしまいました。


 





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コメント 2

小藤哲朗

初めまして、てんぱん家さん。
突然のコメントで大変恐縮です。
ローバーMGF ヘッドガスケット交換を拝見させて頂きまして、質問をさせていただいて宜しいでしょうか?
私、岐阜県でオートバイ屋を営んでいるものですが、私自身がMGF VVCを乗っておりまして、昨年末に乗っていてタイミングベルトが切れてしまい,
4輪の整備経験も無くはないので自分で修理をしようと、シリンダーヘッドを外しバルブ・バルブシート・などを直しカムシャフトを組みにかかろうとしてるところですが、インテークカムシャフト・VVCユニットのタイミングなどが解らなくなってしまい、ヘッド回りのマニュアルも無いものですので、なんとも困ってしまいましたところ、ネットで検索してましたら てっぱん家さんのブログを拝見致しました。
縋る思いで、何とかカムシャフト回りのタイミングとか組方などを、ご教授頂けないものかとコメントを書かせて頂きました。
もし教えて頂けるのでしたら、お伺いしてでも教えて頂ければと思います。
何卒よろしくお願い致します。
by 小藤哲朗 (2013-04-27 19:49) 

teppan

小藤さんこんばんは
実を言いますと、MGFに詳しいというわけではなく、専門店でもありません。
英文マニュアルを辞書を引きながら見て、なんとか組むことが出来た程度です。
知ったかぶりな記事で期待を持たせてしまいすみませんm(__)m
問題は分割カムシャフトの進角ピニオンのタイミングをどう合わせるかだったと思います。
すでに記憶もあいまいな為、アドバイスすることはできません。ですが、もしよろしければ英文マニュアルをお貸しすることはできます。下記アドレスにアクセスして頂くと連絡メアドがありますのでご一報下さい。(数日の期間限定公開ですのでご承知おき下さい)
https://blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_91e/teppan/meado.jpg
by teppan (2013-04-27 21:57) 

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